これは銀次郎が2001年にある雑誌で発表したトリックです。
観客にデックを手渡して好きなだけ混ぜてもらったら、それを受け取り、そのままテーブルに裏向きに広げます。
マジシャンはそのまま完全に後ろを向き、一人の観客にカードを引いてもらうように言います。
もう一人の観客にカードをそろえて持ってもらい、その中に最初の観客が覚えたカードを入れてもらいます。
そして、そのデックをまた混ぜてもらいます。
全ての作業が完了した時点で、初めてマジシャンは観客の方に向き直ります。
デックを取り上げ、垂直に立てて表を観客に向けながらゆっくりとカードを広げ、1枚ずつ見せていきます。
そして、覚えたカードが出てきたら心の中で「コレだ!」と思ってもらうように言います。
つまり、マジシャンはカードを持ってから一度も表は見ないわけです。
そして、観客が心の中で叫ぶのと同時に「あなたのカードはコレですね」とマジシャンが言い当てるのです。
カードを選んで返してもらうまで、マジシャンは観客の方すら向いていないので、マークドカードなどで確認したり、返してもらったカードをコントロールすることはまったく不可能な状態です。
さらに、当てるときもその前もカードの表は全く見ません。
カードを調べてもらったり、通常のカードマジックを続けて行ったりすることも可能ですし、もう一人の観客に同じトリックを続けて演じることもできます。
内容の大幅増補に伴い、同トリックを多くの異なるシチュエーションで演じるための詳細解説だけでなく、以前に必要素材とセットで販売させていただいていました破ったカードの瞬間復活現象「戻るんです」の手順解説をおまけいたしました。
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